ビットコインの終わりの日とは何か解説｜発行上限に達したらどうなる？

ビットコインは誕生以来、金融業界に大きな変化をもたらし、多くの人々がその価値と可能性に関心を寄せています。

しかし、ビットコインを含む仮想通貨の価格変動は激しく、価格が急落することも多いです。その度に「ビットコインの価値がなくなってしまうのでは？」という心配の声も多く聞かれます。

また、ビットコインには発行上限があり、その上限に達するとどうなるのかという疑問を持つ方も多いはず。発行上限が達成される日はまだ先のことですが、この機会に理解しておきましょう。

この記事では、ビットコインの終わりの日がどういう意味を持つのかを解説し、ビットコインが終わると言われる理由やその状況に備えるための対策についても説明します。

ビットコインや他の仮想通貨について不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

ビットコインの終わりの日とは？

インターネットやSNSでよく話題になる「ビットコインの終わりの日」という言葉は、将来ビットコインが価値を失ってなくなる可能性、あるいはビットコインが発行上限に達することを意味しています。

「ビットコインの終わり」というのは明確に定義されておらず、そもそもそうした日が来るのかも不明です。ただ、ハッキングによる仮想通貨の流出や取引所の破綻などが起こるたびに、将来に対する不安を感じる人が多いことは確かです。

実際にビットコインがいつ終わるのか、本当に終わるのかは、今は分からない状態です。しかし、ビットコインの半減期が来る限りはビットコインの希少性が高まり価格が上昇する可能性があるため、価値を失う日が来る可能性は低いと考えられます。

このような状況から、現時点ではビットコインが終わる日がいつかは不明ですが、少なくとも半減期が続く限り、ビットコインは存在し続ける可能性が高いです。

発行上限に達したらビットコインは終わる？

ビットコインには発行枚数の上限が設けられており、その上限は合計で2100万枚です。この上限に達したとしてもビットコインが終わるわけではありませんが、市場に大きな変化をもたらす可能性があります。

ビットコインが発行上限に到達した後は、仮想通貨市場全体の動きやビットコインを支持する人々の反応によって左右されるでしょう。このような変化により、ビットコインはこれまでとは異なる新しい段階に進むと考えられます。

発行枚数の上限に達することで、ビットコインのシステムや価値がどのように変化するか、その時が来たら注目しましょう。

半減期がビットコインに与える影響

ビットコインは、およそ4年ごとに「半減期」と呼ばれる現象が起こり、ビットコインをマイニングする際に得られる報酬が半分に減少します。

その結果、マイナー（マイニングを行っている人々）が得られるビットコインの量が減るため、市場に新しく流入するビットコインの量が減ります。供給が減少すると同じ需要レベルを維持した場合、価格が上昇する可能性があるのです。

ただし、これらの要因で必ずしも価格が上昇するわけではなく、他の市場の動向や外部要因もビットコインの価格に影響を及ぼします。

しかし、過去の傾向として半減期はビットコイン価格に重要な影響を与えてきたことは事実です。

2012年、2016年、2020年といった年にビットコインの半減期が発生しています。これらの半減期の度にビットコインの価格は上昇し、現在の価格に至りました。

ビットコインの半減期の詳細や価格チャートについては、こちらの記事で画像付きでまとめています。併せて参考にしてください。

将来的にビットコインが終わると言われる6つの理由

将来的にビットコインが終わると度々話題になることには、以下のような理由があります。実際には起きてみないと誰にも分からないことですが、こうした要因から話題となることだということを理解しておきましょう。

• 仮想通貨バブルの崩壊
• ハッキングなどのサイバー攻撃による被害
• 各国の仮想通貨に対する規制強化
• 量子技術による暗号の解読
• 次世代の仮想通貨の出現
• 世界規模の経済危機

仮想通貨バブルの崩壊

仮想通貨バブルとは、価格が大きく上昇し続けて、その後急速に下落する現象です。仮想通貨バブルは、これまでにも何度か様々な要因により起きてきました。

こうした現象は将来も繰り返される可能性があり、価格の大幅な下落によって、ビットコインの価値が本当になくなる可能性も否定はできないでしょう。

そのため、仮想通貨バブルの崩壊がビットコインの「終わり」を意味するという意見も今後も聞かれるかもしれません。

しかし、仮想通貨市場はまだ発展途上であり、こうした価格変動は市場の周期的な調整の一部とも考えられます。

ハッキングなどのサイバー攻撃による被害

仮想通貨市場はハッキングなどのサイバー攻撃が、ビットコイン価格の急落の原因となることがあります。こうした問題が発生すると、多くの投資家が不安を感じて仮想通貨を売り始め、結果として価格の暴落が引き起こされることがあるのです。

例えば、ビットコインに関する大きなハッキング事件の1つに、2014年に起こったマウントゴックス事件があります。当時世界最大の仮想通貨交換業者だったマウントゴックス社が不正アクセスされ、大量の仮想通貨が流出。被害額は約470億円にも上り、約13万人の顧客が被害を受けました。

このようなハッキング事件が今後も発生すると、ビットコインへの信頼が失われ、価値を失う可能性もあります。

各国の仮想通貨に対する規制強化

仮想通貨市場は、国家による規制や法的な制限に対して敏感に反応します。過去に、いくつかの国が仮想通貨に関して法律を厳格化した際、ビットコインを含む仮想通貨の価格が大きく下落することがありました。

その中でも大きな印象を与えたのが、2021年9月に中国で仮想通貨関連の取引やマイニングが禁止されたことです。この時、ビットコインの価格は約10％減少しました。

このような規制は通常、詐欺やマネーロンダリングなどの犯罪を防止するために導入されますが、今後も同様の規制が導入される可能性があります。

この傾向は日本を含む世界中で見られ、今後も国家レベルでの規制が強化されると、仮想通貨の価値が下がる原因となる可能性があります。

量子技術による暗号の解読

量子技術の進歩により、将来的には現在の仮想通貨の暗号が解読され、ビットコインのセキュリティが弱まる可能性があります。もしそうなると、ブロックチェーン自体の安全性や価値が失われるかもしれません。

ビットコインを含む多くの仮想通貨は、ブロックチェーン技術により転送するデータを暗号化しています。現在のコンピューター技術ではこれらの暗号を解読するのは難しいですが、今後量子コンピューターが発展すれば、これらの暗号も解読可能になる恐れがあるのです。

ただし、量子コンピューターによる暗号解読が実現するにはまだ時間がかかると考えられています。さらに、ビットコインや他のブロックチェーン技術は、こうした新たな脅威に対応するために進化し続けるでしょう。

現時点では、量子コンピューティングによる暗号解読は理論上のリスクとして捉えるのが適切です。

次世代の仮想通貨の出現

新しい仮想通貨の登場は、市場のシェアを分散させ、ビットコインの価値が下落する可能性があると考えられます。

現在、ビットコインを含む多くの仮想通貨が存在しますが、その中でもビットコインは最も知名度があり、高い市場価値を誇ります。仮想通貨の時価総額ランキングでも長い間ビットコインが第1位、イーサリアムが第2位という状態が続いていますね。

しかし、将来的にはより優れた特性を持つ新しい仮想通貨や次世代のデジタル通貨が登場することで、ビットコインの市場における優位性が変わるかもしれません。

ただし、ビットコインは世界で最初に登場した仮想通貨であり、その知名度や信頼性は高いです。そのため、新しい仮想通貨が出現してもビットコインがすぐに価値を失うとは限りません。

市場は常に変化しており、新しい仮想通貨の登場もその一部である可能性があります。

世界規模の経済危機

世界的な経済危機が発生すると、ビットコインの価格に大きな影響を与えることがあります。

例えば、2020年に発生した新型コロナウイルスのパンデミック、2022年から始まったアメリカの金融政策の引き締め、さらに最近ではロシアによるウクライナ侵攻などの大きな国際的な出来事がビットコインの価格に影響を与えました。

これらのような出来事は、投資家の心理に作用し、リスクを避けるために仮想通貨から資金を引き揚げる動きにつながることがあります。

そのため、今後も世界的な経済危機が起こる際は、ビットコインの価格動向に注意が必要です。世界の経済情勢は、ビットコインの価値に直接影響を及ぼす可能性があります。

ビットコインの終わりに備えた対応策

もしビットコインの終わりが近づいているとしたら、どのように準備すれば良いのでしょうか。ここでは、ビットコインの終わりに備える対応策について解説します。

• 仮想通貨以外にも分散投資をする
• 仮想通貨に関する最新情報の継続的な収集
• 損切り注文を設定しておく

仮想通貨以外にも分散投資をする

ビットコインの価格暴落に備えるためには、仮想通貨だけでなく、他の金融資産にも投資を広げることがおすすめです。

例えば、自身の投資ポートフォリオの中で、株式に40％、不動産に30％、仮想通貨に30％などと分散して投資することによって、リスクをより効果的に管理できます。

仮想通貨だけでなく様々な投資先に資金を分散しておくことで、ビットコインの価格が急落した際の影響を軽減できるでしょう。ビットコインは価格の変動幅が大きいため、過度に依存しないことが重要です。

仮想通貨に関する最新情報の継続的な収集

ビットコインの将来の価格変動に備えるには、最新の情報を日々収集するようにしましょう。

ビットコインの価格は、国際的な規制の変更や著名人の発言、サイバーセキュリティ事件などのニュースに敏感に反応します。これらの情報は、一般的なニュースではあまり報じられないため、自身で情報収集することが重要です。

具体的には、以下のような方法があります。

• 仮想通貨に特化したニュースサイトを定期的に確認する
• 主要な取引所の公式HP・公式SNSアカウントをフォローする
• 自身で信頼できる判断したSNSアカウントを定期的にチェックする

仮想通貨業界は最新のトレンドや技術が急速に進化しており、情報を追いかけることはリスク管理に必要な部分です。信頼できる情報源から最新情報を得ることで、予期せぬ価格変動に対処する対応策となります。

損切り注文を設定しておく

ビットコインの価格リスクに対処するためには、損切り注文を設定することも有効な方法です。

損切り注文とは、保有している資産が特定の価格に達した時に、自動的に売却することを指します。これにより、損失を限定でき、さらなる損失拡大を防ぐことが可能です。

ただし、損切り注文をいつどの価格で設定するかは、慎重に決定する必要があります。市場の変動や個人のリスク許容度に基づいて、最適な損切りポイントを設定することが大切です。

まとめ

インターネットやSNSでよく見かける「ビットコインの終わりの日」という言葉は、将来的にビットコインが価値を失う可能性や、発行枚数の上限に達することを指しています。

実際にビットコインが価値を無くす可能性は低いとされていますが、過去には価格が大きく下落したこともあるため、何が起こるかは確実ではありません。

ビットコインが終わると話題になることには、以下のような理由があります。

• 仮想通貨バブルの崩壊
• ハッキングなどのサイバー攻撃による被害
• 各国の仮想通貨に対する規制強化
• 量子技術による暗号の解読
• 次世代の仮想通貨の出現
• 世界規模の経済危機

ビットコインはおよそ4年ごとに起こる半減期の影響で価値が上昇する傾向にあり、このトレンドは今後も続くと考えられます。発行枚数の上限に達した後の状況は不透明ですが、半減期が続く限りビットコインは存続する可能性が高いです。

今後もビットコインの価格変動に備えるためには、予期せぬ変動に対処できるように準備しておくことが必要となります。ビットコインに過度に依存せず、リスクを考慮したバランスの良い投資を心がけましょう。