仮想通貨コスモス(COSMOS/ATOM)とは？将来性や買い方チャートも解説

コスモス（Cosmos/ATOM）は、異なるブロックチェーン間の相互運用性の実現を目指すブロックチェーンプロジェクトです。その中心となる通貨がATOMになります。

従来のブロックチェーンや仮想通貨は互いに独立しており、相互作用が限られていました。

これらの問題を解決するために開発されたのがCosmosで、ブロックチェーンの新たな可能性を拓くことが期待されています。

この記事では、コスモス（Cosmos/ATOM）とはどんな通貨なのか、基本情報から将来性、買い方まで解説します。これからATOMの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

コスモス（COSMOS/ATOM）とはどんな仮想通貨？

冒頭でもお伝えしたように、Cosmos（ATOM）は、異なるブロックチェーンを相互接続し、相互運用性の実現を目指すブロックチェーンプロジェクトです。

Cosmosは「インターネット・オブ・ブロックチェーン」と呼ばれ、DApps（分散型アプリケーション）や異なるブロックチェーン間でのやりとりを簡単にします。

ATOMは、このネットワーク内での基軸通貨（ガバナンストークン）であり、ネットワークのセキュリティやプロトコルの変更に投票する際に使用される通貨です。トランザクションの処理やネットワークの検証に関わる際にも重要な役割を担っています。

コスモス（COSMOS/ATOM）の基本情報

コスモス（COSMOS/ATOM）の基本情報は、以下の通りです。

通貨名称	ATOM（アトム）
シンボル	ATOM
発行日	2019年4月
時価総額	¥485,103,353,577
時価総額ランキング	31位
価格	¥1,240.82
最大発行枚数	上限なし
公式HP	https://cosmos.network

コスモス（COSMOS/ATOM）は、Tendermint社（テンダーミント）が開発したプロジェクトです。Tendermint社は2014年にJae Kwon氏（ジェ・クォン）によって設立されました。

下記でコスモス（COSMOS/ATOM）について、詳しく解説します。

コスモス（COSMOS/ATOM）の3つの特徴

コスモス（COSMOS/ATOM）には、次の3つのような特徴があります。

• 相互運用性のない異なるブロックチェーン同士をつなげる
• コンセンサスアルゴリズム「DPoS」を採用
• 新しいブロックチェーンやDAppsの開発が簡単

相互運用性のない異なるブロックチェーン同士をつなげる

Cosmos（ATOM）は、これまでブロックチェーン技術の課題であった相互運用性を解決するプロジェクトです。

多くのブロックチェーンはそれぞれ独立して機能していますが、Cosmosを利用することで異なるブロックチェーンが互いに連携できるようになります。

具体的には、Cosmosの中心には「Hub」と呼ばれるキーブロックチェーンがあり、これが異なるブロックチェーン間の取引の調整役を務めます。

また、「Peg Zone」というブロックチェーンがCosmos Hubと他のブロックチェーンネットワークを繋ぐ役割を担い、異なるブロックチェーンや仮想通貨間でのデータ交換や取引を可能にしています。

このシステムにより、様々なブロックチェーン間での互換性が実現されるのです。

コンセンサスアルゴリズム「DPoS」を採用

Cosmos（ATOM）は、コンセンサスアルゴリズムにDPoS（Delegated Proof of Stake）を採用しています。

このシステムではトークンの保有量に基づいて投票権が与えられ、トークン保有者は自分で投票権を使うか、信頼するバリデーター（代表者）への委託が可能です。そして、選ばれたバリデーターはネットワークのトランザクションを承認し、新しいブロックをブロックチェーンに追加する重要な役割を担います。

従来のPoS（Proof of Stake）のシステムにおいては、権力や利益が一部のユーザーに集中してしまう問題がありました。

しかし、DPoSは保有者が多くの人に投票権を分散委託することで、権力と富が一部の人々に偏るのを防ぎます。

これにより、トランザクションの処理速度が向上し、効率的なネットワークセキュリティの確保が可能です。

新しいブロックチェーンやDAppsの開発が簡単

Cosmos（ATOM）は、ユーザーが簡単にブロックチェーンを作成できるように「Cosmos SDK」というフレームワークを提供しています。

このツールキットは、開発者がゼロからブロックチェーンを構築する手間を省きながら、セキュリティや相互運用性を維持した独自のブロックチェーンを設計できるよう支援するものです。

例えば、「Terra」というブロックチェーンは、Cosmos SDKを使用して開発されました。現在は、効率的な決済システムとして機能しています。

このように、Cosmosは新しいブロックチェーンプロジェクトやDApps（分散型アプリケーション）の開発を促進するプラットフォームとして広く活用されています。

コスモス（COSMOS/ATOM）の価格動向をチャートで紹介

コスモス（COSMOS/ATOM）の価格動向を、チャートで確認しておきましょう。これまでの価格の変動と、直近1年間の価格推移をATOM/JPYのチャートでご紹介します。

これまでの全体の価格推移

ATOMは2019年4月に市場に登場しました。Binanceへの上場発表時には大きな注目を集め、発表後の一日で価格が30％以上急騰しました。

出典元：CoinMarketCap

その後、しばらくは大きな動きは見られませんでしたが、2021年に入ると大きく価格が高騰します。この価格上昇は、新型コロナウイルスへの対応として行われた世界的な金融緩和策により、仮想通貨市場への資金流入が強まったことが背景にあると考えられています。

この時は、ATOMを含むビットコインやイーサリアムなど多くの通貨の価格が上昇し、「仮想通貨バブル」と呼ばれた年でもありました。

しかし、この価格上昇は長くは続かず、2022年は大きく価格を落とします。これは、新型コロナの影響が薄れ、世界経済が正常化する中でインフレ進行と金融政策の引き締めにより、仮想通貨市場から資金が流出したことが主な原因だとされています。

その後、ATOMの価格は約1,000円から2,000円の範囲で上昇と下落を繰り返しています。

直近1年間の価格推移

直近1年間のチャートを見ると、2023年前半から10月頃にかけては下落傾向にあることが分かります。これは、市場全体の低調な状況と連動していたと考えられます。

出典元：CoinMarketCap

しかし、10月半ば頃から徐々に価格が上昇します。この動きは、ビットコインの現物ETFの承認期待により、仮想通貨市場全体が連動して上昇した結果と考えられています。

2024年に入り、1月から2月にかけてATOMの価格は下落していましたが、その後上昇に転じました。しかし、3月に2,000円を超えたあたりで再び下落しています。この下落は、仮想通貨市場全体の価格下落の影響を受けたもので、ATOMもその影響を受けたと考えられています。

今後は、ATOMを含む、仮想通貨市場全体の価格動向にも注目しておきましょう。

コスモス（COSMOS/ATOM）の今後の将来性3つのポイント

コスモス（COSMOS/ATOM）の将来性について、重要な3つのポイントを解説します。

• CosmosをベースにしたブロックチェーンやDApps開発の増加
• DeFi分野で広く活用されること
• 類似のプロジェクトとの差別化

CosmosをベースにしたブロックチェーンやDApps開発の増加

Cosmos（ATOM）は、Cosmos SDKというツールを使用し、ユーザーが比較的簡単に自分のブロックチェーンを開発できるように設計されたプラットフォームです。

このツールのおかげで、現在も多くの新しいブロックチェーンやDApps（分散型アプリケーション）が開発されています。

コスモスのネットワーク内には多くのブロックチェーンが存在し、それらの上で200以上の異なるDAppsが活動しています。

コスモスのエコシステムが拡大することで、プラットフォームの基軸通貨であるATOMの需要が増え、価格の上昇につながる可能性もあるでしょう。

DeFi分野で広く活用されること

Cosmos（ATOM）がDeFi分野で広く使われることは、プラットフォームの将来性を強化するために重要です。

特に、DEX（分散型取引所）などの大規模プロジェクトがコスモスの技術を採用すると、プラットフォームの信頼性が向上します。これにより、より多くのユーザーやプロジェクトがコスモスの使用を検討する動機となるでしょう。

これによってコスモスのエコシステムは拡大し、将来的にはさらなる技術革新や参加者の増加が期待されます。

類似のプロジェクトとの差別化

Cosmos（ATOM）は、異なるブロックチェーン間の相互運用性を目的にしていますが、同様の目的を持つプロジェクトとの差別化が今後の重要な課題です。

例えば、有名な類似プロジェクトには「ポルカドット（DOT）」や「チェーンリンク（LINK）」などがありますね。

これらのプロジェクトとどのように違うのかを明確にし、コスモスを選ぶメリットを強調することが必要です。これにより、コスモスの優位性を示すことができます。

コスモス（COSMOS/ATOM）の買い方

2024年4月現在、コスモス（COSMOS/ATOM）を日本国内で購入できるのは「GMOコイン」のみとなっています。海外取引所を利用する選択肢もありますが、信頼性の高い国内取引所の利用がおすすめです。

▼GMOコインの詳細

取扱通貨	26種類
販売所手数料	無料
取引所手数料	・Maker：-0.01％ ・Taker：0.05％
日本円の入金手数料	無料
日本円の出金手数料	・2000万円未満：無料 ・2000万円以上：400円
仮想通貨の入金手数料	無料
仮想通貨の送金手数料	無料
最大レバレッジ	2倍
アプリ対応	あり（iOS・Android）
運営実績	2016年〜
公式HP	https://coin.z.com/jp/

▼特徴

• 親会社が東証一部上場企業GMOインターネットグループである安心感
• 入出金手数料が無料
• 取引所の手数料が安い

GMOコインで、コスモス（COSMOS/ATOM）を購入する手順は、以下の通りです。

1. GMOコインで口座を開設する
2. 資金を入金して購入する

1.GMOコインで口座を開設する

まずは、GOMコインで口座を開設しましょう。口座開設には、以下の2点が必要となります。

• メールアドレス
• 本人確認書類（運転免許証・マイナンバー・パスポートなど）

上記に加え、口座開設の手続きには、個人情報（名前、住所、職業、資産状況）の入力と本人確認が必要です。本人確認はスマホから行うとスピーディーに進められます。

GMOコインの口座開設の手順は、以下の7ステップです。

1. メールアドレスを登録する
2. パスワードを設定する
3. ログインする
4. 必要情報の入力
5. 本人確認
6. 口座開設コードを入力
7. 口座開設完了

口座開設手数料は無料で、最短10分ほどで審査完了のメールが届きます。

GMOコインでの口座開設手順の詳細は、こちらの記事で詳しくまとめています。併せて参考にしてください。

 2.資金を入金して購入する

口座開設が完了したら、取引に使用する日本円を入金しましょう。日本円の入金方法は、以下の2つから選択できます。

• 即時入金
• 振込入金

特に、即時入金はインターネットバンキングやPay-easy（ペイジー）を利用して、GMOコインの口座に即時入金を反映できるサービスです。手数料は無料なので、コストを抑えて取引を始められます。

入金が完了したら、実際にATOMを購入しましょう。最初は少額を入金し、徐々に取引に慣れていくことをおすすめします。

コスモス（COSMOS/ATOM）を買う際に知っておきたいこと

最後に、コスモス（COSMOS/ATOM）を購入する際に知っておきたいことを、まとめて解説します。

• 「COSMOS」と「ATOM」はどう違うの？
• コスモス（COSMOS/ATOM）の最大発行枚数は？
• コスモス（COSMOS/ATOM）は誰が作ったの？
• コスモス（COSMOS/ATOM）の過去最高額はいくら？

「COSMOS」と「ATOM」はどう違うの？

「COSMOS」と「ATOM」はよく一緒に語られますが、簡単に言うと「COSMOSはプラットフォーム」で「ATOMは通貨」です。それぞれ、次のような違いがあります。

COSMOSは、異なるブロックチェーンの相互運用性を目指す一連の技術とプロトコルを含むエコシステム全体を指します。

一方で、ATOMはコスモスネットワークのネイティブトークンです。このトークンは、ネットワークのガバナンスや取引手数料の支払い、セキュリティの維持を含む複数の目的に使用されます。

コスモス（COSMOS/ATOM）の最大発行枚数は？

コスモス（COSMOS/ATOM）の最大発行枚数の上限はありません。すでに3億枚以上の通貨が発行されています。

コスモス（COSMOS/ATOM）は誰が作ったの？

コスモス（COSMOS/ATOM）は、スイスのTendermint社（テンダーミント）によって開発されたプロジェクトです。Tendermint社は、2014年にJae Kwon氏（ジェ・クォン）によって設立されました。

コスモス（COSMOS/ATOM）の過去最高額はいくら？

コスモス（COSMOS/ATOM）の過去最高価格は、取引所やプラットフォームによって異なるものの、仮想通貨の情報サイトである「CoinMarketCap」によると、2022年1月17日に日本円で4,900円に達したことが記録されています。

コスモス（COSMOS/ATOM）の現在価格は、こちらからご確認ください。

まとめ

コスモス（COSMOS/ATOM）は、異なるブロックチェーンをつなぐことを目的としたプラットフォームであり、そのエコシステムを通じて相互運用性とスケーラビリティを提供します。

ATOMはこのプラットフォームの基軸通貨であり、ネットワークのガバナンスや取引手数料の支払い、セキュリティ維持などの役割を果たしています。

コスモス（COSMOS/ATOM）の特徴は、以下の通りです。

• 相互運用性のない異なるブロックチェーン同士をつなげる
• コンセンサスアルゴリズム「DPoS」を採用
• 新しいブロックチェーンやDAppsの開発が簡単

将来性に関する重要ポイントは、次の3つです。

• CosmosをベースにしたブロックチェーンやDApps開発の増加
• DeFi分野で広く活用されること
• 類似のプロジェクトとの差別化

コスモスの技術により、異なるブロックチェーンネットワーク間でのデータやトランザクションのやり取りが容易になり、ブロックチェーン技術の新たな利用形態を開拓しています。

国内取引所でコスモス（COSMOS/ATOM）の取り扱いがあるのは「GMOコイン」のみです。入出金手数料が無料で使いやすさにも定評がある取引所ですので、ぜひこの記事を参考に、コスモス（COSMOS/ATOM）の取引を始めてみてください。