「よくも、私の大事なアキを殺したわね!ぬぅ、小娘めっ、絶対許さない!」
女王はすぐにシンジュが森への出兵を考えました。
シンジュが森は甲獣の支配する森。
森は危険なレヴィセンスで満たされており、真っ向から戦いを挑んでも勝ち目がありません。
女王は閃きました。
「ここは単純なパルムを行かせて……クックックッ」
捨て駒として挙げられたのは、まだ幼さの残る八番目の王子パルム。
パルムは純粋で素直で母親を慕っていましたが、女王にとってアキ以外は
大勢の息子の中の一人でしかありませんでした。
「心優しいお前の兄は、シンジュが森に棲む醜い女に残虐非道な手口で殺された」
女王はパルムをあおり、告げました。
「シンジュが森からレコをおびき出して来れば、お前に王位を譲ろうではないか」