「好きです、ブタ肉」福多塚町


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福多塚町立図書館・今月の一冊
『ポークストーリー』いま語られる、真実の物語
ポークストーリー後編 巨大な宇宙船の中で、トンカツに添えられたキャベツのごとく一人の男が仁王立ちになっていた。
「おい、お前ら。お前らが地球を滅ぼしてこい。そして、滅ぼすついでに全てブタにしてこい。」
その声は先ほどの赤い服の男。
桃がハッと目が覚める。

なにナニなに?何が起こったの?ここはどこ??え?え?え?え?え?
桃は、ピンクのウェットスーツのようなもの。
左に寝てる一久青はブルーのスーツ。
右で泣いているらふてはイエローのスーツをそれぞれ着させられている。
そして3人の耳はブタのそれになっていた。
「いヤァー!なにこれェーーーーーー!!」
「引っ張ってもとれない…。」
「痛たたっ!…くっついてるぅ…」
てことは…。3人は顔を見あわせる
「本物ぉーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」

何処からとも無く聞こえる先ほどの声。
「私はここから案外遠くにある星、惑星イベリコから来た。
我々の星、いやこの全宇宙では、何よりもブタ肉が価値基準の中心にある。
そう、みなブタ肉を心から愛しておる。そして、私は他の星の民にもその良さをもっと知って欲しいと願っておるのだ。
だが、この地球ときたら!遥か昔から万民に食べられ、インフルエンザも狂う病も無い尊きブタ肉を差し置いて、

牛が良い?

肉と言えば牛だと?

やっぱ牛肉って最高じゃね?だと!


………。(嘆息。それは怒り成分が320%、悲しみ成分が198%、残りは寂しさ成分86%と脂身が含まれています)
どうやらこの星は、この星の知的生命体は、全くもってとんだ一杯食わせ者に進化してしまったようだ。
もういらん。もうやらん。とにかく全てを一旦ブタにリセットして、もう一度やり直そう…。


「こんなこともあろうかと」と前置きしポークフィレは命令する。

「我がイベリコ星製最新戦闘自転機ケッタマシィーンを作っておいた。これを駆って、人類を殲滅かつブタ化してくるのだ!
大丈夫。操作は難しくない。攻撃や弾避け、緊急回避から敵の攻略まで全てやってくれる。
お前らのようなブタの価値も分からんブタ以下に!おっと失礼。こんな名誉な使命を与えるのだ!
私に感謝しろ!ほら!さっさと行け!行かんと、もっとその腕とか足とか腹とかケツとかに肉をつけるぞ!そら行った行った!」

いやいやながら三人はケッタマシィーンに乗せられ、外に放り出されてしまった。

ポークフィレの宇宙船から出てきた3人は、完全にポ−クフィレの仲間だと思われているご様子。
福多塚防衛基地の戦闘機が群れをなして迫り来ると、ケッタマシィーンは瞬時に反応し攻撃を始めた。

「ブゥー・歯向カウ者ハ全テ抹殺デス」

「私たちを早くおウチに帰してよッ!」

「ブゥー・ぽーく星ニスルマデマジ無理」

「いやぁーーーーーーーーッ!!私たちを元に戻してぇーーーーーーーーーッ!!」
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