「赤い刀」物語 - story -

舞台は復興の希望に満ちた高度成長期の日本に似た架空の時代。
年号を大照(たいしょう)という。

急成長を遂げ、技術革新が進むこの時代で、
石炭や電気に変わる全く新しい資源祈導石(きどうせき)という新たな資源が発見される。
「祈導石」はあらゆる動力源として使用出来、
さらに、この石を加工して作られた刀祈導刀(きどうとう)
特殊な印を持つ者が使うことで強大な念を操る力を身につけることが出来た。

この祈導刀は人の命を奪うことで赤い刀血晶刀(けっしょうとう)に変化し、
兵器の力を借りずとも己の肉体のみで力を示せるようになるという。

小国ながらも、他国を超える為、そして自国を護る為、
「戦争」という義を選び、帝国の長「芭蕉」はその者たちを中心に編成された兵器部隊を
次々と近隣諸国に対し進行させ、強大な力を示す。

その者たちは十干十人衆と呼ばれ、大いに称えられた。

国を守る者十干たちに与えられた特権、
それは「人の命を犠牲にしてでも国力を強大化する」であった。

一方、その独裁的とも取れる行為に十干の部隊中で亀裂が入り、二つの派に分かれた。

掟に異を唱えた者たちによる内乱で反乱軍は決起、
その部隊の中心には帝王・芭蕉の実の息子「西園寺桔梗」がいた。

反乱軍の強力な切り札として完成された三機の特殊戦闘機シェイクヴォルトと、
機体と対となる祈導刀を使い桔梗たちは儀式を行う。
それは二人のうち一方の命を投げ出すことで強大な力を得るという儀式だった。

桔梗たちもまた帝国と同じように「血晶刀」を生み出してしまうが、
この悔いを噛み締め、力に変えて勝利を誓う。

こうして反帝国組織「月華」は結成され、
正義と悪、両魂を揺るがす戦いが始まろうとしていた。